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この世界には人と人外が生活を共にしていた。
初めて現れた人ならざるもの。
すぐに人類は適と見なし攻撃を始めようとしたが、人外達は人と同じ言葉を喋り敵意がないことを話し始めた。すると人でも解き明かせなかった謎や、医療に関しての知識を教え友好であることを明かした。
その姿勢を見た人は話し合いを進め、和解へと持ち込み、共存の選択を選んだのだった。
そして医療は発展し、女性だけだった妊娠が男性でも可能であることを、世界に告げた。
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「あぁぁぁぁ!!紅河っ!!起こしてって言ったじゃんかっ!!」
手元に置いてある目覚まし時計を手に取り叫ぶも、誰の返事も返ってくることもなく、無意味な静寂が俺の心を焦りの方向へと導いていく。
布団をめくり上げ部屋の扉を勢いよく開け放ち、階段を駆け下りた。誰も居ないはずのリビングを覗けば母親がソファに座り笑いながらテレビを観ている様子が確認できる。
「母さんっ!!居るなら返事しろよなっ!!てか俺のこと起こしてよっ!!」
時計を見て、完全に遅刻であることを理解し確認したが俺は誰でもいいからこの怒りをぶつけたくて、何も悪くない母親に文句を言ってしまう。
だけどそんなこともお見通しと言わんばかりに母親はテレビから視線を外さず俺に対して一言告げた。
「高校生になったら起こすなって言ったのは、どこの誰だったかしらね?」
「うっ・・・・ご、ごめん・・・・なさい」
そうなのだ。朝に弱い俺はいつまでも母親に起こしてもらうのは恥ずかしいと思ったし、このことを友達に知られるとマザコンと言われからかわれると思い、高校が受かってすぐに、
『高校生になったんだし、俺一人の力で起きてみせるぜ』
なんて、かっこよく言い放ったがそうすぐに起きれるものでもなく、両親の居ないところで弟の紅河に起こすようにお願いしていたのだった。
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