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身の危険を感じた俺はすぐに元いた場所に戻ろうと個室のトイレの扉を開けようとした瞬間、後ろから勢いよく扉を閉められ、その閉めた扉に体を押さえつけられた。
「つっ!」
一瞬の出来事に避けることも逃げることも出来ずにただ相手のなすがままに体を押さえつけられ、目の前の興奮状態の2人に怯えることしか出来ない自分が、惨めでしょうがなかった。
抵抗したけれど、相手は人外でしかも半獣化していて、きっと通常の数倍の力を発揮しているに違いない。
口元から垂れ流す涎が人とはかけ離れ本能剥き出しの獣の姿が俺には酷く汚いものに見えて、思わず昼に食べたご飯を胃から吐き出してしまった。
辺り一面と自分の口には強い胃液の味と匂いが充満しているのに、人外の2人は嫌がることもせず、むしろ舐めそうな勢いで匂いを嗅いでいたのだ。
「甘い、これも甘いぞ」
俺の耳がおかしくなったのかと思ったけれど、そうではなかった。
確実に目の前の2人は俺から出た汚いはずの胃液を「甘い」と言いながら手に取り舐めだしたのだ。
自分では絶対に嗅ぐことも認識することも出来ない、人外を惑わすフェロモン。
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