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1 (R18)
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いつかちゃんとした恋人が、どっちかにできるまで。そんな決め事と共に始まった関係も、そろそろ2年。
「夏木先生、ケーキどうします?」
帰り際、彼に声を掛けられて、こくんとうなずく。
「食べます」
オレの返事に明智君は「ん」と短くうなずいて、デスク上の書類に視線を戻した。
ケーキ、っていうのはオレたちの秘密の合言葉だ。ホントにケーキを食べるって意味じゃなくて、今日うちに来るかっていうお誘いの合図。
始めの頃は、ホントにケーキを買ってくれてたり、オレから買ってったりしてたけど、いつの間にかそれはなくなり、単なる合図になっちゃった。
久々にケーキ、買おうかな。
自分ちに一旦帰り、着替えと明日の準備を済ませてから家を出る。明智君は、きっともうちょっと残業してくんだろう。
明智君が住むのは隣駅。途中、ケーキ屋さんに寄ってカットケーキとプリンを買い、彼の家に急ぎ足で向かう。
目的のマンションを見上げると、彼の部屋には明かりが点いてて、明智君がいるって分かって嬉しくなった。
合鍵は一応貰ってるけど、やっぱり家主が留守の間に中に入るのは気が引ける。
恋人とかそういうんじゃないから、尚更だ。
明智君は、職場である私立高の同僚で、同い年の教諭。いつかちゃんとした恋人ができるまでっていう、期限付きのセフレだった。
セフレだから、部屋に呼ばれるっていうことは、そういうことだ。
買って来たケーキの箱はテーブルの上に放置され、キスしながら服を脱がされる。ドライアイス、多めに貰ってるから平気。まだそんな気温高くないから平気。
ケーキと同じくらい甘いキスを味わいながら、半裸にされてベッドに座る。
「脱いで」
口元を手の甲でぬぐいながら、明智君が言った。
同じく半裸になってる彼の、見事な腹筋を眺めつつ、オレもベルトに手を掛ける。
カチャリと小さな金属音。服を脱ぐ衣擦れの音。荒い息。それらにドキドキしながら明智君を見上げると、彼も興奮しきった顔で、部屋の明かりを1つ消した。
薄明かりの中、肩を押されてベッドに倒され、裸の体をまさぐられる。
明智君の愛撫は、巧みだ。
「ふあ、あ……ん、んっ」
胸を押し撫でられ、首筋を舐め上げられ、キスをしながら乳首を攻める。どれも気持ちよくて、たちまちオレは声を押し殺すのに必死になる。
男の胸なんて触っても楽しくないんじゃないかと思うけど、明智君はいつも胸を愛撫するのをやめない。
もしかしたら、女の人とこうする時の練習のつもりかも?
でもオレも、明智君の胸とか背中とか触るの好きだし、触られるのも好きだから、そういうものかも知れなかった。
大きく固い手のひらが、肩から胸、腰や背中を撫で回す。
腰骨の辺りを撫でられるの、好きだ。あちこちに舌を這わされながら、お尻を揉まれるのも好きだ。
いつかホントの恋人ができたら――明智君はやっぱり、今と同じような感じでその人に愛撫するのかも知れない。
そう思うと胸の奥がとんでもなく痛むけど、オレはセフレだし。最初からそういう約束だったから、傷付く資格なんてなかった。
女の子相手なら、準備も面倒じゃないのかなって思ったこともある。男の体は濡れないし、ゆっくりほぐさないとキツくて入らない。
オレは挿れる方の経験ないからよく分かんないけど、キツすぎると男の方も痛いんだって。
準備のためのラブローション、明智君はいつも業務用のを使ってる。
何がどう業務用か分かんないけど、シンプルなパッケージで無色無臭で、たっぷり入ってるのが特徴みたい。
そのローションを絡めた指が、オレの体腔に挿れられ、入り口と中を拓いてく。1本だった指が2本3本と増えて行き、そのうちぐちょぐちょ恥ずかしい音を立て始める。
こういう準備、面倒じゃないのかな? そう思って訊いたことあるけど、明智君は特に負担に感じてないみたい。
「お前、喘ぎっぱなしだし。楽しいからいーよ」
って、ずっと前にそう言われた。
「女相手でも、これくらいするらしーぜ」
って。
女の子でも準備した方がいいなんて、初めて知った。指や舌で愛撫して、ローションもたっぷり使ってぐちょぐちょに濡らした方が、気持ちいいらしい、って。
「お前もそーだろ?」
ふふっと笑いながら言われると、否定できない。
今もオレはローションで濡らされて、恥ずかしいくらいぐちょぐちょになってて、呼吸を弾ませて喘いでる。
明智君は、巧みだ。
たっぷり時間をかけ、拓かれた穴から指が抜かれる。
「いい?」とはもう訊かれない。だって、セフレだから。えっちするのが目的でここに来てるのに、いいも悪いもない。
はあ、と明智君が熱い息を吐き、オレの両脚を押し開いた。
さんざん緩められた穴のふちに、熱くて固いモノが押し当てられる。はっ、と息を詰め、オレはシーツにしがみついた。
「んんんん――っ」
嬌声混じりの悲鳴を、片手で口を塞いで抑える。
ずんっと奥まで来た巨大なものが、そのままずんずんと奥を突き、やがてずるっと引き抜かれる。
「ふ、あっ」
粘膜をこすられ、甘い声が漏れて、慌てて再び口を覆った。
明智君はそれを咎めない。声を聴かせろなんて、甘い言葉は言わない。だって、セフレだから。恋人じゃないから。
キスもするしそれ以上もするけど、甘いやり取りなんか不要だ。
ギリギリまで引き抜かれたモノで、再び奥を穿たれる。
抜き差しがどんどん強くなると、粘膜をこすられる快感もどんどん増して、オレは無我夢中で明智君の腕に縋り付いた。
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