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あんじゅーる…!?
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「今日は制服を作りに行きましょっ」
というばあちゃんの元気な声によって起こされた俺は今、 あんじゅーる という制服などを作る店に来ている。
「あら、櫻子ちゃんいらっしゃい」
「久しぶりね。虎ちゃん」
「本名で呼ばないでって前にも言ったでしょ!」
「あら、そうだったかしら…ふふっ」
店のドアを開けた瞬間から始まったこの会話。
……知り合い?
………本名?
別の名前があるのか?
てか、この人男ですよね、なんで女言葉使ってんの!?
疑問が絶えない俺にばあちゃんが説明してくれた。
「この人はね、尚文さんと私の幼なじみで 烏咲 虎介(からすざき こうすけ)。女性みたいな口調だけど男性なのよ」
「体は男だけど心はちゃんと女よ!」
…オカマなんですね、虎介さんは。
一人納得していると、ばあちゃんに自己紹介を促された。
「鈴木真人です」
短いかな…
「てことは、あなたが尚文の孫の"真人"ね!よろしくね」
「あ、はい。よろしくお願いします。…どうして俺のことを?」
「知ってるわよー!だってこの間、尚文から写真付きのメールが来たもの」
写真付き…
写真……俺の!?
あのじいちゃんが!?
「ほら」
そういって虎介さんは俺に携帯を見せてくれた。
―――――――――――
私の孫の真人だ。
可愛いだろう。
今度私の高校の制服を作りに行くからよろしく。
追伸
お前にも早く孫が出来るといいな。
俺の写真
―――――――――――
……じいちゃんが…あのじいちゃんが可愛いと言っている…!
なんか恥ずかしい。
「あらあら、尚文さんたら。真人ちゃんにデレデレだわ!」
「本当に困っちゃうわよねー、普段可愛いとか言わない尚文が可愛いって写真まで付けて自慢してくるんだもの、どう返信したらいいかわかんなかったわー。しかもさりげなくいいだろ感出してるからムカついたわー」
本当に。どうしちゃったの、じいちゃん。
「ま、それだけ真人ちゃんのことが可愛くて仕方ないんでしょ。あ、私のことは咲って呼んでね。虎介って言ったら怒るから」
さき…名字からとったのか。
「分かりました。咲さん」
「じゃ、さっそくサイズ測りましょ。そこの試着室に入って下着姿になって待ってて。服に付かないように化粧とってくるから」
頷いて言われた通りにして店の奥に入って行った咲さんを待った。
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