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入学式の日の事は覚えている。
蒼太に告白をした事も。
なのに当の本人は、大笑いをしただけで後は何もなかった。
(…冗談だと思われてる、とか?)
冗談なわけない。
凄く本気で言ったはずだが、熱が出ていたからうなされて言った事になっているのか。
(どうしたら良いんだろ…)
まるで難問を解くかの様に頭を抱えていると、後ろから肩を叩かれた。
「拓、どうした?さっきの授業で、わからない所あったのか?」
心配する声が聞こえてきた。
「…わからない」
授業ではないが、確かにわからない事はある。
つい単語だけ口に出してみると、蒼太は悩んでから言った。
「…ウチに、来る?」
その言葉に、勢いよく頭を捻って蒼太を見た。
「わっ!何?!」
驚く蒼太の両手を掴んだ。
「行く!行きたいです!」
『そんなに悩んでいたのか?』と言われて、全力で首を縦に振った。
悩んでいる。
だから蒼太、答えを教えて?
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