アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
2
-
先輩は見かける度に違う子を連れていた。
…………俺も先輩も男。これ以上は洒落にならない。先輩を見ちゃうのは、あんな場面に出くわしたからであって……
先輩に過剰反応。自分の気持ちとは裏腹に先輩の姿を目で追いかけて、近くを通るだけで緊張してしまう。
先輩が好き……
認めるのにそんなに時間はかからなかったと思う。
手が届かない人だと思ってた。先輩は俺の事、全然覚えてないみたいだし、話しかける勇気もない。
先輩の卒業式。
家に帰ってから一人で泣いた。もう学校でバッタリ会ったり姿を見かける事もないんだ……
そう思ったら涙が止まらなかった。
行動を起こさなかったのは自分。泣いても意味はない。
先輩は難関の国大に余裕の現役合格。その時点で俺の偏差値は低く、先輩の通う大学は到底無理で文句なしの圏外。それでも、また先輩と同じ場所に行きたくて決意した。
先輩に会いたい……
その一心で寝る間も惜しみ、とにかく死ぬ気で勉強した。週2だった塾も親に頼んで週5にしてもらい勉強漬け。食事中も風呂場でも通学時間、休み時間も勉強した。
一年後、無事合格。発表を見て、人生初の嬉し泣き。ドキドキしながら先輩と同じ大学の門をくぐった。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
3 / 15