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ドキドキしながらドアを開ける。
ガチャ。本当に開いた……
嬉しくって一人で笑ってしまう。
ズボンだけ脱いで料理を開始。今日は下、穿いてないと寒いかも……
チラリと時計を見る。
もうすぐ帰ってくるかな……
ピーンポーン。
「俺。開けて。」
帰ってきた!
ドキドキしながら玄関に出迎えに行く。
扉が開き目が合うと先輩は急に吹き出した。
「ぶっ!アハハッ!本当にセーターとエプロン!お前、本当にどうかしてるな!」
「え?」
「友達と賭けてたんだよ。お前がその格好をするかどうか。結果は俺の一人勝ち。」
…………賭け。
途端に恥ずかしくなる。やっぱり、あの時、聞かれてたんだ。調子に乗ってこんな格好……
「……ぁ……ごめ、んね。俺……」
言葉が続かない。格好悪すぎて笑えない……
「くしゅっ!」
クシャミまで出てきた。
そうだよ。誰が男のエプロンとか足とか見て楽しいんだ……
ジワ……
目頭が熱くなる。
…………泣くな。馬鹿!重いって思われる!
急いでズボンを穿きにリビングに向かう。椅子に置いておいたズボンを手に取った。
「何、着替えようとしてんの?」
先輩が追いかけてきた。
…………こんな顔、見られたくない。
「俺、今日は帰るね……
鍵ありがとう。テーブルに置いてあるから。」
振り向かず答える。
「…………泣いてんの?」
「違うよ!今日は……ぐす。花粉が酷くて……」
目をこすり、なるべく明るい声で返した。本当に花粉症だし……
でも、今日はこれ以上、笑顔が作れない。
「俺を喜ばせたくてこんな格好したんだ?」
「ごめん……」
ギュ……
不意に優しく抱きしめられた。
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