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勇者、魔王を蹂躙する
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現実的に考えて、その言葉が本当である証拠はなかった。
ただの俺を封じるためのハッタリかもしれないし、しかもその光の魔法みたいなのが俺を死に至らしめるかどうかは実際、怪しいものだ。
勇者が魔法、だなんてよく考えれば皮肉めいているが。
それにしても勇者は魔物を殺す存在ってのはあながち間違ってはいないらしい。
そういう奥の手があるのなら。
とはいえ、何度も言うが俺は核ミサイルだろうが科学兵器だろうがそれこそ隕石にだって耐える身体を持っているのであまり関係ない話だが。
それでも、俺の部下には関係のある話だった。
剣で死ぬのだ。
魔法でも死ぬだろう。
しかも際限なくってことはこの魔界全てに影響を及ぼしかねない。
それは魔界を統べるものとして、看過できない。
ハッタリだと高を括れない。
もしそれが事実なら、俺はただの暗愚になる。
ある意味、この男よりも多く部下を殺した愚かな王となる。
「・・・」
「はは、イイ顔するじゃねえか。そうそう、そうやって睨み付けて最終的に俺のところまで堕ちてきてもらわねえと」
お前のところまで堕ちようと思ったら、どれだけの時間がいるんだか。
「・・・それで、俺がお前のものになってどうしろと?」
玩具にでもなれというのか。
魔王を玩具にするとは、このガキいかれてやがるな、今更だが。
「玩具、ねえ。遠からず・・・だな。言っただろ?俺のところに堕とすと」
お前のところまで身を堕とすのは結構骨が折れそうだけどな。
「まあそうだな、そう。身を、身体を俺に委ねろって言ってんだよ」
は?
だから、つまり何だって言うんだ・・・。
「俺に溺れて、俺に跪いて、無様に赦しを乞いながら、泣きじゃくるアンタが見たいんだよ、俺は」
「アンタが堕ちるのは快楽の方だ」
<***>
その後、俺は男に言われるまま自分の城に帰った。
俺の後ろでは男が短剣を持ってニヤニヤ笑いながらついてきている。
おかしいのはその短剣を向けているのが俺にではなく自分自身にってとこだが。
「まあまあ悪いようにはしねえって。アンタも悪魔の端くれなら邪淫を好むだろ?」
まあ悪魔ってのはそもそも人間を堕落させる為にあるからな。
邪淫を司っているもんだが。
それにしたって、まあ人間の体のいい言い逃れでしかないんだが。
こんな悪魔みたいな奴に言われるなら、俺なんて魔王は可愛いもんだと心底思うがね。
「でもやっぱ、魔王なんだなアンタ」
そうこう言いつつ到着した城の前で、男は城を見上げながらそう漏らす。
「俺は嘘は吐かねえよ、人間じゃあるまいし」
「ははは、違いねえ。でも俺の話は本当だぜ?」
「・・・」
図りかねているからここまで来てるんだろうが。
やっぱり始末しとくか。
コイツの光の魔法ってのがどんなのかは知らねえけど、その上から俺の魔力で覆ってしまえば、飲み込んだり、打ち消したりできるんじゃねえか?
「駄目だよ、変な気を起こしちゃ。アンタの手には今どれだけの命が握られてるんだろうね?」
実際握ってんのはお前だっつーのに、そんな責任を転嫁するような言い方をするところに性格の悪さがにじみ出ている。
本当に嫌な男だ。
人間を辞めて魔族にでもなればいいのに。
そして勇者に倒されればいいのに。
「いいからベッドまで連れて行ってよ。それとも外でされるのがお好みなの?」
殺意と怒りと・・・何だかよく分からない感情がこみ上げてきた。
これは悔しさか?
結局ここまでこんな男の言いなりになっていることに対してか?
もうそんなことどうでもよかった。
宣言通り、男は俺の身体を貪り始めた。
俺の部屋についた途端、ベッドに横になるように指示して。
ちなみに人払いはしてある。
人払いっていうか、悪魔払いっていうか(それだと別の意味になりかねないが)。
その際
「別に他の部下がいてもいいだけどなあ。部下の目の前で人間の男に犯される魔王・・・いいじゃん」
徹底的に性格が破綻していて喝采でも送りたいが。
「人間は男を抱くのか」
「いや?レアケースだよ。だからこそだよ」
「?」
「人間界ではこういうの屈辱っていうんだよ」
つまりこいつは。
「男に犯されて、男に啼か(なか)されて・・・そういう屈辱とか恥辱を味わわせてやりたいんだよね」
「いい性格してるな」
「ありがとう」
こんなやつ、人間界では持て余すだろう。
魔界でも持て余すのだから。
<***>
「ッ、はぁ・・・」
「いいねえ、その顔、ゾクゾクする」
まあ、どれだけ言葉を並べたところでそれは意味をなさなかった。
男の言葉通り、男に犯される魔王の姿がそこにはあった。
「っ、ぐ・・・」
「身体のつくりは人間と同じなんだね。そりゃあ、淫魔が人間を孕ませるんだからそうか」
一人で納得しながら、男は俺の身体を弄ぶ。
しかも俺の方は一切の抵抗ができない状態だ。
「あ、さっきみたいな魔力出すのは無しだよ?それで俺が死んだらどうするの?」
「はぁ・・・ッ!あ、れは、出そうとして出してるもんでもねえ・・・よ・・・!!?」
呼吸のように、生きているだけで出ているようなものだ。
それを抑えていれば、自然、抵抗することはできなくなる。
というかほとんど身動きが取れなくなる。
全力で脱力した状態だ。
「ああ、いいねえ、その顔。その屈辱に歪む顔が見たかったんだよ」
「ッ、あぁっ・・・!!」
俺の身体、いわゆる性感帯ってやつを試すように弄りながら男は笑う。
俺の服だけ脱がした状態で。
それも男に指示されて自分で脱いだのだが。
「イイ身体してるねえ。最初見た時から思ったけど。それにその髪、女みたいに綺麗だ」
女みたいに、か。
やはりコイツも女を透かして見ているのか。
それもそうか。
だれがこんな男相手にするか。
男は俺の長髪が気に入ったらしく、何度も撫でながら、身体を愛撫する。
正直うっとうしい以外の何物でもなかったが。
嫌悪感から、さっき飲んだワインを吐きそうになった。
「ま、あんまり長引かしてもアレだし。とりあえず一回イッとこうか」
そんな、とりあえずビール、みたいなノリで。
男は俺の秘部を擦る手を早くした。
その動きに身体の方は正直に、絶頂にのぼりつめる。
「あっ、あっ、あッ・・・!!!あぁ・・・!?」
そこで男は思いついたように手を止め、囁くのだった。
「イかせて下さいっておねだりしてみてよ」
「っ~!!!」
よっぽど頭をかち割ってやりたくもなったが、それをすればコイツは死んで、必然的に俺の部下も死ぬ。
それは避けなければならない。
だから俺は恥も外聞もかなぐり捨て、唇を震わせながら言うのだ。
「い、イかせて・・・くれ・・・」
「聞こえないし、セリフ違くない?」
あくまでも俺の自尊心を叩き折りたいらしい。
・・・なんて。
「さっきから俺のことを責任転嫁だとかいうけどさあ?実際俺に責任転嫁してんのはアンタじゃないの?」
屹立(きつりつ)したソレを見せつけるように、しかし絶頂を迎えるにはもどかしい程度に扱きながら男は言う。
「本当はアンタも欲しがってるくせに」
男は、無意識のうちに揺れていた俺の腰を掴み、そして浮いていた腰、ひいては尻に片手を持っていくと、その秘部に何かを-というか指を突き立てる。
「グぁ・・・!?ひぎっ・・・!!!」
声にならない悲鳴が漏れる。
魔王に至るまで、本当に本当の幼少期の頃を除いて、負けなしだった俺の、久し振りの悲鳴だった。
「こらこら、まだイかないの」
男は俺のはしたなく蜜を漏らす愚息の根元を強く握りしめてきた。
その痛みすら、与えられた快楽に呑まれていく。
自分のケツの穴をほじくられる感覚は、内臓を引っ掻きまわされるようで不快感しかなかったが、それも寸止めの恥部を擦られると、上ずった声で掻き消される。
「イきたいなら言えばいいでしょ?まあ、言えないならそれでもいいけど」
このままココ犯すけど。
言外に含まれた言葉が俺を恐怖で支配した。
ここ最近感じたことのない感情だ。
ナカをグチャグチャと犯されながら、それは段々と感覚を変える。
それがまた途轍もなく恐ろしくて、生理的な涙が出る。
「ひぁ・・・!!ひっ、うぐっ・・・ぁ、ぁあ!!」
「はは、泣いてる。いいねえ、魔王の泣き顔」
グチグチという音が、何度か変にトびかけた理性を冷静にさせる。
嫌なのに。こんなの、違う。
「腰振ってねだってる・・・。早く素直になりなって、辛いでしょ?」
ココ。
男が触る、根元を止められたそれが、プルプル揺れているのが分かる。
頭の方は理性を保っている分、身体の限界感に追いついていなくて混乱する。
こんなの俺じゃない。
こんなの。
「あ、あぁあ・・・ひっ・・・ふぁ・・・ひぎっ!!!?」
「あ、見つけた」
突然声と身体が跳ねた。
おかしい。
なにかがおかしい。
あたまがせいじょうにまわらない。
「イイトコ、見つけた。さて、あとどれくらい持つかなあ」
「あ、あ、ぁ、あああ!!!?」
指で突かれるその場所は、俺には強すぎるほどの快楽を与えて、俺の意識を持っていく。
「全く強情だなあ。じゃあ俺が言えるように手伝ってあげるね」
男はそういうと、指を抜いた。
けれどそれは決して、止めようとしたわけではなくて。
「ほら、さっきよりもイイのあげるから」
「ひぁああああ!!!!???」
さっきよりも大きくて、太くて、長くて、熱い。
なんだこれ、なんだこれ、なんだこれ。
「ひぁあああ!!無理、あああ!む、りぃ!!!」
「ほら言っちゃえよ」
根元を押さえられたまま、ナカをグッチャグチャに犯されて。
「や、め、ああ、あ、あ、あ・・・!!!」
男の高笑いを遠くで聞きながら、俺は理性の手綱を手放して、懇願するのだった。
男の望み通りに。
その後何度もイかされて、意識を手放す直前、俺が聞いたのは。
「・・・早く俺のものになれよ」
俺よりも切羽詰った声だった。
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