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日課
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ピピピッピピピッとアラームがなり薄目を開け、
手探りで音の根源を探す。
左頬を枕につけながら枕元にあるスマホを手に取ると画面の解除の文字をスワイプさせてアラームを止めては再び枕に顔を埋めて眠りにつく。
気持ちよく眠りにつこうとしたところで、再び鳴り始めたのでスマホを握りしめたままベッドの上にたち膝をつくようにして上体を起こすとアラームを止めた。
ぼーっとしながらもラインを開き、メッセージ入力画面を開いては寝ぼけ眼で「おはよう。」と打つ。
すると1、2分くらいで手元のスマホがピロリンと鳴りメッセージの返信がきたのを告げた。
「おはようございます。」
「昼一緒に食べよう。教室いくから。」
「はい。でも悪いので僕が亨くんの教室にいきます。行かせて下さい。」
葵は意外と頑固で1度自分が行くと言えばなかなか折れない。
同じやりとりを永遠するのが好きではない亨はすぐに折れていた。
「わかった。待ってる。」
「ありがとうございます。」
既読をつけたところでやり取り自分で止めると支度にとりかかった。挨拶と少しやり取りするだけでそれ以上はしない。
葵ともっと距離を詰めるきっかけが欲しくて、何気なく葵に送ったのが始まりだった。
普段既読スルーばかりする自分は3日で飽きると思っていたが、送れば必ず律儀に直ぐに返信が返ってきて以外とハマってしまっていた。
なんだか恋人みたいだなと思いながらも、楽しんでいたし、なにより亨自身の1日のモチベーションが違った。
学校に着いて教室に入れば昼休みが待ち遠しい自分がいる。
星野は昼になるなり、佐和田の元に飛んで行ったし、亨は教室の外の扉前に寄りかかって葵を待っていた。
「亨、会いたいからきて。」という西田のメッセージに「ごめん。無理。」と返す。
そろそろ会いに行かなきゃまずいだろうなーと頭の片隅で思っているが考えないようにしていた。
「こんにちは。」
スマホに目線を落としていると横から挨拶され、
顔を上げると鞄を肩に提げた葵が立っていた。
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