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星野の警告
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保健室を後すると既に授業が始まってる中、後ろの扉から静かに教室へ入る。
当然、教科担任には指摘されたが「具合が悪かった」と言ってやり過ごした。
座席について教科書を机上に出していると前の星野が少し椅子を引いてきて「西田と密会か?」なんて茶化してきたが「違う。」と言って突き放す。
「しおやー。気をつけろよ。お前の噂、広がって教師の耳にも入ってるらしーから。」
なんて星野が独り言のようにあくまで前を向いたままでそう呟いたのを聴き流していた。
そんなことなどとっくの昔に知っているし、たった今別れを告げたばかりだからなんの問題はない·····。
別れ際子供のように泣いていたとはいえ、相手は25歳のいい大人だ。
どうであれ、この関係に終着点しか見えないのは分かっているはず。
亨にとって西田のことなどどうでもよかった。
もう相手に惰性で合わせるようなことなどしなくていい。
堂々と葵を好きでいていい。
これからの葵とのことで頭がいっぱいになっていた。
葵と話をすることは全く惰性じゃない、葵のことをもっと知りたいと自然と思う。
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