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「…なんで」
佐久間くんが…俺に痴漢していた犯人。
知りたくなかった。
できれば、今も信じたくない。
「渡辺さん…」
佐久間くんは俺に近づこうとするが、
俺は鞄に身を隠しながら後ずさる。
「近づこうとするな!」
「そんな…酷いじゃないですか。
身体はあんなに俺を受け入れてくれてたのに」
「受け入れてない!!」
「えー…そうですか?」
というか…どうして?
佐久間くんはどうして俺に痴漢したんだ。
「ふふふっ」
佐久間くんは笑い出す。
「何が可笑しいんだよ!!」
俺が声を少し荒げると、
俯きながら笑っていた佐久間くんは、
ゆっくりと俺に視線を向ける。
「どうして俺に痴漢したんだ…って思ってます?」
「思ってるに決まってるだろ!! 俺、男だし!
それに助けてくれた優しい子だと思ってたのに、
こんな裏切りないよ!!」
「ほいほい人を信じる人がいけないんですよ」
このガキ!
「じゃあ…また明日」
渡辺くんは余裕そうに、俺に手を振り、
この場を去ろうとする。
「…おい! 待て! まだ話は終わって…」
「いいんですか? 会社行かなくて…」
俺は、はっと時計を確認する。
「っもうこんな時間!!」
「じゃあ。また明日会いましょう。
次は対処できるといいですね…渡辺和さん」
「俺の名前を呼ぶな!!」
むかつく!!!!
クソガキが!!
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