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入学してふた月が経った。
校内の教室の場所は、よく使う教室の場所は覚えたし、授業の進み方にも慣れた。
結局、部活には入りそびれたけど。
部活を終えて帰って来た紅輝が、制服から部屋着に着替えながら声をかけてきた。
「灰凌〜今日だっけ?藍野先輩と」
「うん」
「じゃあ俺はもう出るな」
「いってらっしゃい」
食堂へ向かう紅輝を部屋から見送った。
俺はというと、藍野先輩と一緒に夕飯を食べることになっている。
20時に食堂に待ち合わせをした。
この二ヶ月間で藍野先輩とは仲良くなったと、自分では思う。
相変わらずあの悲しい笑った顔を見る。
その原因は分からないけど、どういう時にあの表情になるのかは分かった気がする。
俺が待ち合わせの為に部屋を出て向かい始めた時、丁度紅輝が戻ってきた。
菫玲先輩と古瀬先輩も一緒だ。
「あ、今から?」
「うん」
「藍野くんと食べるんだってね?」
「はい」
「藍野くんっていつも遅めだよね」
「そ、うですね…」
「菫玲、早く戻らないと時間」
「あ、そうだった!じゃあまたね椿葵くん、菱沼くん!また今度は4人で食べようね!」
「はい」
「じゃあ俺も部屋戻ってるから。ばいばい〜」
紅輝とも別れ、食堂へ向かった。
食堂の前には既に藍野先輩が立っていた。
「遅くなってすみません。菫玲先輩と会って…」
「大丈夫だよ、入ろっか」
「はい」
ほら、またその顔。
分かってて言う俺は酷いですよね。
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