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「こんばんは。突然すみません…あの、藍野先輩いますか?」
「藍野くん?いないよ」
でも、さっき話し声が聞こえた。
誰かが居るのは確かなはず。
菫玲先輩に、俺が来てもいないって言って欲しいとか、そんな風に言ってるのかな。
なんて思ってたら奥から古瀬先輩が現れた。
「あぁ、菱沼くんか。藍野はいない」
菫玲先輩の部屋に、古瀬先輩が遊びに来てるの?
「古瀬先輩はよく遊びに来てるんですか?」
「まぁ最近は…」
「そうなんですね、藍野先輩がどこにいるか分かりますか?」
「え、うーん……あ、テラスかも。よくそこに…」
「菫玲?」
突然言葉を止めた菫玲先輩に、古瀬先輩は首を傾げて、顔を覗き込んだ。
「えっと、一緒に行ったことはないはずなんだけど、何でそこにいると思ったのかと思って…」
「俺と一緒に居る時に何度か見かけたことあったからだろ」
「あーそうだね!ってことで菱沼くん、テラスに行ってみたらどうかな?絶対いるって保証はないんだけど」
「はい、分かりました!ありがとうございます!」
テラスか…
俺は早足でテラスへ向かった。
もう21時近くで、談話室には誰もいない。
そしてテラスが見えてきて、人影を見つけた。
後ろ姿で分かる。
カチャと扉を開けると、藍野先輩が振り返った。
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