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過ごすことが多くなったと言っても、夕飯を一緒に食べたり、一緒に登校したりするくらいだ。
藍野先輩は生徒会が忙しそうだ。
本来は毎週、月水金が生徒会の活動日らしいのだけど、引き継いだばかりで、ほぼ毎日生徒会室へと行っていると聞いた。
「生徒会ってどんなことしてるんですか?」
「んー…今はもう文化祭の予算出したり」
「文化祭って10月ですよね?」
今はまだ7月上旬だ。
クラスでは文化祭の話題なんて全く出ていない。
「俺も初めて知ったよ。こんなに早くから生徒会は準備してたなんて…」
そして、
「生徒会入ったの失敗したかな〜」
なんて藍野先輩が笑いながら言ってたら、
「おいおい、そんなこと言うなよ」
とトレーを持った人が声をかけてきた。
この人を知ってる。
入学式でも見た、生徒会長だ。
「あ、黒田(くろだ)先輩。昼休みに食堂来てるの珍しいですね?」
「あーそうだな。今日コンビニ寄れなくてさ、購買行ったら人の山だし、食堂なら広いし大丈夫かと思って…」
とそこまで会話したところで、生徒会長は俺に視線を向けた。
「何の後輩?」
「あ、えっと、寮生で…っ」
「あぁ、寮生か」
「ちょっと先輩、菱沼くんのこと怖がらせないでくださいよ」
「別に怖がらせてないだろ」
「まず喋り方が怖いんですよ」
「はぁ?」
軽口のやり取りをする二人は仲が良いのかな?
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