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「でもいいことだよね?」
「そりゃもちろん!灰凌が言う、悲しそうな笑顔では絶対ないし!」
「良かった…」
「ほんとに藍野先輩のこと好きだね」
「っ…」
「あははっ、照れてる〜」
好きだよ。
すごく好きだ。
夏休みが終わって、すぐに文化祭の準備が始まった。
「いいよね!こういう学校行事の準備って」
「準備の期間が一番楽しいって言うもんな」
「分かる。青春って感じ」
「ぶはっ、さすが天然菱沼、言葉のチョイスが面白れ〜」
「えー?そんなことないでしょ」
すっかりクラスメイト達とも仲良くなり、ワイワイしながら文化祭の準備を進めている。
ちなみに俺のクラスは白たい焼きの屋台を外で出す。
白いたい焼き、食べたことないけど。
藍野先輩のクラスはタピオカジュースらしい。
オシャレだなぁ。
「菱沼〜そこのペンキ取って」
「え、あ、うん…っ!!?」
「ちょ、菱沼っ!」
言われたペンキを取ろうとしたら、足元に別のペンキがあることに気づかず、ひっくり返った缶の中身が俺に掛かった。
「あちゃー…菱沼大丈夫…?」
「…大丈夫じゃない」
よりにもよってひっくり返ったのは赤いペンキで、まるで血塗れになったみたいだ。
「ホラーだよ、ホラー」
「菱沼顔にも付いちゃってる」
「え、ほんと?」
「あ、あー触んなよ、広がっちゃったよ」
「このペンキ水性だから早く洗えば落ちるよ」
「うへぇ…行ってくる。ごめん、こぼしちゃって」
「大丈夫大丈夫!」
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