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それから準備期間は毎日楽しくて、青春を謳歌していた。
生徒会で忙しい藍野先輩とは、一緒に夕飯を食べることも難しかった。
たまに廊下で会うと、疲れた顔をしていた。
その度に生徒会長の愚痴を零していた。
騙された、とか、こき使われてる、とか。
それでも、どこか楽しそうに見えたのはきっと気のせいじゃないはず。
一ヶ月半の準備期間を経て、漸く完成した。
文化祭の前日、俺は紅輝と食堂に来ていた。
「ついに明日かー」
「楽しみだね」
「な!」
初めての文化祭。
準備期間が長かったから、すごく楽しみだ。
藍野先輩と回れたらいいな…。
生徒会忙しくて難しいかな…?
「もしダメだったら俺とかクラスのやつと一緒に回ろ」
「うん!」
紅輝と回る仮約束をした。
「あ、そうだ…」
そう、俺は藍野先輩の連絡先を知っているんだった。
夏休みの間は連絡を取り合うことも多かったけど、今はそうじゃない。
直接会っていたから、すっかり忘れていた。
そして、メッセージを送った。
少しの時間でも、一緒に回れませんかと。
でも、その日のうちに返事が来ることは無かった。
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