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「揶揄わないでよ」
「揶揄ってはないよ。可愛いなって褒めてるんだよ」
「えー?」
本当にそうかな?
「お、菱沼くんだ!」
「え、あ…黒田先輩。どうかしたんですか?」
前方から慌てた様子で歩いてくる黒田先輩。
「あぁ、なんか他校生が喧嘩してるって連絡きて…ってことで俺急いでるからまた今度な」
そう言って黒田先輩は階段を降りて行った。
「そういうのも生徒会が対応するんだな」
「大変そうだね…藍野先輩も忙しいんだろうなぁ…」
チラッとスマホを見るもやっぱり返信は来て…
「あっ!」
「な、なに!?」
急に俺が大きな声を出したから、隣に立っていた紅輝がビクッと肩を揺らした。
「藍野先輩から返事が…!」
開くと、昨日はスマホを学校に忘れてしまって返事が出来なかったこと、そして今日は一緒には回れなさそうなことの謝罪、が書かれていた。
「なんて?」
「今日は一緒に回れなそうって」
「今日はってことは明日は回れるのかな」
「どうだろう?でも、さっきみたいな緊急の事態が起こったら藍野先輩も対応しなきゃいけないだろうし、一緒に回るのは諦めるよ…」
「そう…まぁ、仕事の邪魔はしたくないもんな」
「うん。次はどこ行く?俺甘いもの食べたいな!」
「いいな!喫茶店やってるとこ行こう!」
二人でパンフレットを覗き込み、喫茶店を探して向かった。
着くと、そこそこに混んでいた。
「喫茶店ってやっぱり人気だねぇ…」
「ゆっくりできるしね」
「なに食べる〜?」
「どうしようかなぁ」
「ねぇねぇ君達、よかったら相席しない?」
声をかけて来たのは2人の大学生くらいの男の人だった。
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