アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
56
-
それから藍野先輩と沢山の場所を回った。
「俺のクラスは行った?」
「はい、昨日行きました!タピオカって初めて食べたんですけど、なんか不思議な食感でした」
「だよね、俺も試食で初めて食べたんだけど、なんとも言えないよね。あれが女子の中では人気なんだよね」
話題になっていたのは知っている。
けれど自分がそれを食べるという機会はなかった。
当然、寮に住んでいるというのもあるけれど。
「菱沼くんは何が好き?」
「え?」
「甘いものは好き?」
「好きです」
「甘いものの中で何が好き?」
「えっと、ティラミスが好きです」
「ふはっ…ティラミスって甘いっけ?」
「あ、ちょっと苦い?」
「面白いなぁ菱沼くん」
可笑しそうに笑う藍野先輩。
最近、よく笑ってくれる先輩。
「藍野先輩は、甘いもの好きですか?」
「好きだよ、俺はチョコレートが好きかな」
「チョコレート?」
「うん、女子みたいって言われるけど」
「いや!そんなことないです!俺もチョコレート好きです!」
「ふふっ、美味しいよね。あ…そうだ、クレープは食べた?3年のクラスにクレープ出してるところあるんだけど」
「えっ、食べてないです」
「あ、まだお腹入る?」
「入ります!」
「ふっ…じゃあ行こう!」
さっきから自然と俺の手を取ってるのに、先輩は気づいてますか?
それとも無意識?
気づいたら、離しちゃいますか?
俺は何も言えず、手を引かれるままついて行った。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
56 / 148