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「はぁー怖っ…マジになんなよ」
「は?」
「ごめんなさいぃぃっ、じゃあ俺は行きまーす」
聞いたことないくらい低い声の藍野先輩の"は?"だった。
水戸先輩はそのまま俺に手を振って去って行った。
藍野先輩はそれに対してしっしっと追い払うように手を振っていた。
意外な一面を見た気がする。
「あ、あの藍野先輩…」
「何やってんの…」
呆れたような声にドキリとする。
「え、」
「俺のクラスメイトだったから良かったものの…先輩とか、他校生とかだったら、危ない目に遭ってたかもしれないよ?」
「ご、ごめんなさい…」
「って俺は何言ってんのかな…。ごめんね。飲み物は買えた?」
「はい、買えました」
買ったばかりのペットボトルを見せた。
「そう。この後は他にどこか見たいところある?」
見たいところ…
行ってみたいと思っていたクラスは全て見終わった。
お腹はいっぱいだ。
俺が考えていて、何も言えないでいると先輩の手が頭に乗った。
「菱沼くん、ごめんね?」
「え?」
「怖がらせちゃったかなって…」
「いえ…そんなことないです…行きたいところ考えててっ…」
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