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そしてやって来たのは街のイルミネーションが一望できる高台だった。
穴場スポットなのか、俺たち以外にほとんど人はいない。
「うわあ…すごいですね!」
イルミネーションに加えて、街灯も綺麗で、一帯がキラキラしている。
夢中で眺めていたら、藍野先輩が俺の肩を抱き寄せた。
「せ、先輩…人が…」
「大丈夫。暗いし誰も見てないよ」
肩からじわじわと熱が広がっていく。
マフラーで口元を隠して、こっそりキスをした。
そろそろ行こうかと、先輩が向かったのはケーキ屋さんで、予約していたというケーキを受け取った。
そのまま先輩の家へ。
「どうぞ」
「お邪魔します」
家には誰もいないようで静かだった。
先輩はケーキを冷蔵庫にしまうと、何やら準備を始めた。
「えっ…どうしたんですか?これ…」
先輩がテーブルに並べたのは豪華な料理で。
「母さん料理が趣味でさ、張り切って作ったみたい。後輩連れてくって言ってあったんだけど、欠員が出て急遽出勤になったみたい」
先輩が見せてくれた紙には綺麗な字でそのことが書かれていた。
「一緒に食べよ」
「はいっ」
食卓につき、並べられた料理を食べていく。
どれもすごく美味しい。
「すごいですね、先輩のお母さん。全部美味しいです」
「ありがとう。母さんに伝えとくよ」
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