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「ほら、呼んでみて?」
「っ…」
「あ、俺の名前分かる?」
「…分かり、ます」
「本当に?分かってる?嘘ついてない?」
「分かってますよ!直澄でしょ!」
「あははっ!よく出来ました」
ポンポンと頭を撫でられる。
「っすみません」
「何で謝るの」
「……」
呼び捨てにした挙句にタメ口で、本人が良いと言ってもやっぱり…
「俺が良いって言ってるんだから良いんだよ。俺は敬語じゃない方が嬉しいし、名前で呼ばれる方が好きだよ。灰凌は違う?菱沼くんって呼ばれる方が好き?」
「…名前の方がいいです」
「敬語は」
「…でも、学校じゃ…」
俺が先輩とタメ口で喋ってたら、変な噂を立てられるかもしれない。
先輩は生徒会で、全校生徒が知ってる存在だ。
「んー分かった。灰凌が嫌な思いするのは不本意だからね。じゃあ二人きりの時は敬語なしね」
「は、い…」
「名前は呼んでね」
「えっ」
先輩はニコニコ笑ってる。
「藍野先輩って結構Sですよね」
「灰凌〜?」
両頬を摘まれた。
「しぇんふぁい…」
「正しく言い直して」
「にゃおふみしぇんふぁいってへっほうえふはね」
「あぁ、ごめんなんて?」
先輩は笑いながら手を離した。
「もう言わない」
「ふふっ」
言わないって言ってるのに先輩は嬉しそうだ。
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