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「じゃあそのまま付き合うことになったんだ?」
「うん」
「良かった!おめでとう!」
「ありがとう。紅輝にはほんとたくさん迷惑かけて…ごめん」
「いやいや!幸せになって!」
頷くと、紅輝は嬉しそうに笑った。
「…菫玲先輩には会った?」
俺は首を振る。
菫玲先輩は俺にああ言ったけど、なんとなく俺のことを避けている気がする。
食堂で会うことがなくなった。
まぁ、俺が直澄先輩の時間に合わせてるからだと思うけど、そうじゃない時も会うことがない。
「俺も会わないんだよねー」
「紅輝も?」
「もしかして学校辞めちゃったとか…?」
「えっ…」
紅輝の一言で不安になる。
辞める…?
「なーんて…ってあれ?灰凌?」
「どうしよう…俺のせいで辞めてたら…」
「おーい、灰凌ー?」
「俺、ちょっと古瀬先輩のところ行ってくる!」
「ちょっ、灰凌!?」
紅輝の言葉も聞かず、俺は古瀬先輩と菫玲先輩の部屋へ向かった。
ベルを鳴らすとガチャリと少しだけ扉が開かれた。
「あっ…」
「菱沼くん?どうしたの?」
出て来たのは菫玲先輩で、マスクとおでこには冷えピタをしている。
「風邪ですか?」
「そうなの…もう熱はほとんど下がったんだけどね?気温の寒暖差にやられちゃったみたい」
「そうなんですね…あの、俺に何か出来ることありますか?」
「優しいね、菱沼くん。でも大丈夫だよ。今桐哉が色々買いに行ってくれてるから」
「古瀬先輩が…」
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