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花びらが落ちてきた!
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生まれつき持病があり、病弱だった僕…。友達はほとんどいなくて、僕の病室に来てくれるのは、元気に産まれることが出来た双子の弟だけだった
弟は学校に行って友達もたくさんいるのに、僕のところばかりに来て……。申し訳ない…。
「……さく、ら…?」
「ふふっ、驚いた⁇ 今ね、外は桜が満開なんだよ!!だからね、春を運んできの〜!!」
「…また来てくれたの⁇ お友達は…、僕なんかより友達と過ごしなよ……。僕じゃ、外で遊べないし、楽しくないでしょ?」
「ううん、僕、お兄ちゃんといるのが一番楽しいよ?そんなに悲しそうな顔しないでよ…」
そうは言っても、学校の話は出来ないし、外で遊ぶのも、走ったりも出来ないし……。話の話題は少ない…。一緒に居ても楽しくないよね…。
「「ねぇ…」」
「……ごめん、なに?」
「お兄ちゃんは、遠慮し過ぎだよ…。僕は、僕の意思でお兄ちゃんと一緒にいるの。だからさ、そんなに何もかも諦めたような目をしないで……。僕も、一緒に居てよ……」
「……うん」
どうしても、ネガティブになりがちで劣等感を感じてしまう…。そんな僕をいつも元気つけてくれる…。なんでこんなに僕の事を気にしてるのかな
「ねぇ、僕、お兄ちゃんの事が好きなの…。産まれた時から一緒にいるからかな…?なんでだろ…ずっと好き…、好きで、好きで……。どうしようもないの…」
半年後そんな告白をされた…。その頃には時々家に帰ることが出来るようになってた。僕の部屋に弟が半泣きの状態で入ってきて言ったんだ…
「…えっ……。なに、冗談……なの?」
「違うよっ!本当にお兄ちゃんが好きなの!」
僕も、弟のことが好きだった…。だから、嬉しかったけど、ちょっと罪悪感もあった…。
「…僕も……。ご、めん…。僕よりもいい人がいると思うから…」
「やだ。やだよぉ…。本音で話したよ!ねぇ!お兄ちゃんっ!!」
「……ぼ、くも…、好きっ……」
初めて言った僕の本心……。この先僕の初めては全部、弟が貰うんだろうな……。
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