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ベランダに脚を伸ばして、昼飯の焼きそばを啜る。
気持ちの良い風が2人の間を通り、三条は気持ち良さそうに笑っていた。
「たまにはこういう食い方も良いな。」
「はい。
天気が良くて気持ち良いですね。」
「本当にな。
日焼け大丈夫か。
痛かったら言えよ。」
「大丈夫ですよ。
ありがとうございます。」
5日ぶりの恋人の隣はやっぱり安心する。
部屋いっぱいの恋人のにおいも、冷たい大きな手も、また増えた本も愛おしい。
此処は、絶対的な安心感がある。
「ん?
どうした。」
「なんでもありません。」
おまけに付けて貰った目玉焼きみたいにとろとろになる。
「正宗さんの焼いてくれた目玉焼き美味しいです。」
「そりゃ、愛情込めて焼いてますから。」
伸ばした足に長岡は自分のそれをトンとぶつけて、ふざけながら言った。
「割るの勿体ないですね。」
「何時でもまた焼いてやるよ。」
「愛情こもってるのに?」
「何時も込めてます。」
長岡の柔軟な表情は恋人の特権。
この笑顔が見られればなんでも良くなる。
「じゃあ、割ります。」
「美味いか?」
「はいっ!
すごい美味しいですっ。」
焼きそばを覆う黄色みたいに今日も笑う。
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