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具材のごろごろ入ったカレーはピリピリと舌が痛むがやっぱり美味しい。
長岡にそう伝えれば穏やかな笑顔が返ってきた。
「やっぱり正宗さんの作ってくれるカレーは美味しいです。」
「そりゃ良かった。
でも、もっと美味いもんあんだろ。
ウインナーなんて推奨通り焼いてから茹でたから美味いだろ。」
「正宗さんが作ってくれたカレーが良いんです。
ウインナーも美味しいですけど、カレーが1番ですよ。」
何が食いたい?
そう聴かれ迷わずカレーと答えた。
長岡の作るカレーは野菜がごろごろしててピリリと辛くて、しあわせな味がする。
自宅の甘口のも美味しいが、やっぱりこのしあわせな味のするカレーが良い。
じゃがいもを頬張る隣で長岡も同じものを口にした。
今日のカレーも美味しい。
「じゃ、来年もカレーか?」
「はいっ。
カレーでお願いします。」
「安上がりだな。
来年は成人だし美味いもん食わせてやる。」
成人になっても何も変わりはしない。
変わらずこの場所にいたい。
隣にいたい。
俺の願いはそれだ。
だけど、とても贅沢な願い。
「正宗さんと一緒にカレーが食べたいです。
俺、贅沢なんです。」
スプーンを持つ手を止めた長岡はとても優しい顔で頷いた。
そして、約束だと言ってくれた。
約束。
嬉しい約束が出来た。
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