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「全員居ますか。
点呼とりますよ。」
バスに戻るとまずは点呼。
一足早く戻って来ていた運転手によって冷やされていた車内は涼しくて気持ち良い。
高校生にもなって他人を困らせようなんて奴は居ないと思うが、広い敷地内で迷子になる奴も居なそうだ。
「全員居ますね。
お願いします。」
学校への帰路のバスの中。
去年までなら隣には三条、後方には3人組の2人が居たが今は誰もない。
天然の光に照らされた三条はコンプレックスの日焼けしにくい肌を真っ白にし、細い髪はキラキラと透ける。
それに負けない笑顔が此方を見ていた。
そんな三条も大学生となり、キャンパスライフを謳歌している。
大学生をしてる三条をはじめて見たが、なんと言うかたった2ヶ月ですごく成長をしていた。
見慣れた私服姿、見慣れた笑顔の筈なのに。
「せんせー、今日課題ありますか?」
「ありますよ。
先生からも出します。」
「えー…」
このクラスも何時かあんなに頼れる背中になるのだろうか。
楽しみだ。
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