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何時の間にか二度寝てしまっていたらしい。
それとほぼ当時に、くぁ…と欠伸をする音が聴こえた。
抱き締める手にも力が入る。
「正宗さん」
「ん…起きてたのか?
はよ」
「おはようございます」
腕の中から声をかけると一層腕に力が入った。
長岡は何かを待つ様に少しの間そうすると身体を離し、前髪の上から唇をくっ付ける。
もう1週間程して高校生は夏休み。
その直前で課題を作ったり、補講用のプリント製作やらで忙しいのだろう。
帰宅後見たローテーブルの上には付箋の貼られた参考書が鎮座していた。
折角の外泊日だが、もう少し寝ていて欲しい。
「あの、今日はだらだらしませんか…?」
「ん、昨日がっつきすぎたか」
「違、わない事もないですけど…」
昨日のプレイも凄かった。
コスプレをして、イメプレだ。
先生と呼び、三条と呼ばれ。
教室によく似たセットでセックス。
そういえば最中スマホを翳していた。
そう遠くない内にソレを観ながらしようも言われそうだ。
綺麗な人程変態趣味、堅い職種の人は変態が多いというが、長岡と一緒にいるとそれも納得する。
でも、それに流される自分も自分。
変態過ぎる。
「…………嬉しかった、です」
「嬉しかったのか。
そりゃ良かった。
素直なはるちゃんにはご褒美って言いてぇけど、歯磨きが先か?」
「……特別です」
ちゅ、と触れるだけのキスをする。
長岡の手が耳を擽り、擽ったくて笑うと今度は鼻同士を擦り合う。
「やっぱ帰ってきて良かった。
もうふとんから出ねぇでこのまま自堕落にいてぇ」
「今日はそうしましょう」
「すげぇ贅沢」
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