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教師の姿をした恋人は格好良い。
すっと背筋を伸ばし大人の男といった姿は何度見ても見惚れてしまう。
だって、学校で見ていたのは長岡先生で、恋人の長岡ではない。
スーツから覗くすらっとした首や手首が色っぽく、散々見てきた後ろ姿だがやっぱり好きだと思うには十分だ。
セットされた髪も社会人っぽさを引き立てていてドキドキする。
土間を蹴って爪先の位置を整えると向き合ってくれた。
「気を付けて行ってください」
「ん、いってきます」
長岡は目を見て挨拶をしてくれる。
前髪を上げられるとちゅぅっと唇をくっ付け恋人の顔をした。
そんな顔をされたら引き留めたくなってしまう。
だけど、仕事をしている姿も大好きだ。
先生をしている姿に憧れた。
たからそんな事はしない。
スーツの裾を掴みそうになった手をきゅっと握った。
「早く帰ってくるから一緒に飯食おうな。
デートもしよう」
「はい。
待ってます」
だけど、やっぱり…
チゥ
「今日は沢山キスしてくれんだな」
「…俺だって、たまには…します」
「有休取れば良かったな」
「変な事考えてると危ないですから…」
分かったよ、と綺麗に微笑む恋人は頭を引き寄せた。
「遥登」
キスをされたと思ったら、プクッと頬が膨らんだ。
「…っ!?」
「うし、元気でた。
いってきます」
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