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すべての始まり
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すべての始まりは、画像だった。スマホにひっそりと保存していたものをクラスのやつらに見られたのだ。
同じ年頃の男子が見ているものとは明らかに違うそれを──。
「コイツ、男のくせに男が好きなんだってよ!」
言いふらされ、昨日まで友達だったはずの人たちは一斉に悲鳴をあげた。
「オレらもおかずにしてたのか?」
違う──ハッキリと言い返せばいいはずなのに唇を噛むことしかできなかった。
僕は暗くて、口下手で、自己主張がろくにできないから。
「やっべぇな。コイツと二人っきりにならねぇようにしよーっと」
「もっとオカマみてぇな喋り方しろよな。おもしろくねーな」
せめてもの抵抗で、笑ったりバカにしてきたりするヤツらを遠くからにらみつけた。
それが火に油をそそぐとも知らずに──。
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