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お礼と涙は溶けていく
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放課後、飛び降りる理由が無くなった屋上では彼が待っていた。
「ありがとう関口くん」
まずはカーディガンを返して、それから小さなプレゼントを渡した。辛いことが終わった後だけに食べていた、ちょっとだけ値段の高いカップアイス。
「あ? なんかしたっけ?」
「お礼です。……ほ、本当にどうもありがとうございました」
「ケツ穴ヴァージン奪ったお礼? いいってそんなの」
「……っ」
しらばっくれる関口くんの子どもみたいな笑顔を見た瞬間、目の奥がぎゅっと熱くなった。
泣いてるなんて気づかれないよう、うつむいてフタを舐めるふり。それでも嗚咽はおさえきれない。
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