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背中
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気づけば、日は高く上がっている。どれだけこの場にいたのだろうか。
しばらく黄昏ていた。そんな、空白の時間さえも、2人といればなんとなく楽しかった。
先に口を開いたのは駆だった。
「なぁ、今更だけど教室戻るか?もう少しで昼休みだけど。」
「あー、ほんとだ。僕もお腹すいてきた。カップケーキ食べよ。」
潤君はカバンからゴソゴソとカップケーキを取り出して食べ始めた。
「そういや、智樹腰とか体大丈夫?きつくない?」
言われてみれば、立とうとすれば生まれたての子鹿よりも酷い有様だった。
「だめだ…立てない。笑」
「ん、俺がおぶってやるから乗れよ。」
駆君が背をこちらに向けてしゃがんだ。お言葉に甘えて大人しくおんぶしてもらうことにした。
「ありがとう…重たくない?」
「全く笑。軽すぎるくらい。」
駆くんの背中は大きくてあったかかった。
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