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ゲイとバイ
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僕は保健室を出ようとベッドから腰を上げた。その時、新矢に後ろから腕を掴まれてベッドに引き倒された。
「なんだよ…!新矢、離せよ!!」
手を振りほどこうとしたが、手首をしっかりと掴まれていて取れない。もがいているうちに反対側の手も取られ頭上に拘束された。
「…………っ!」
逃げないと…!
新矢が僕の耳元で囁いた。
「先輩…オレね、バイなんだ。だから、先輩が男が好きだって言った時嬉しかったよ。先輩…好き…」
状況が整理できない。えっと…
コイツはバイで、それで、僕のことが…す、すき?この時ちょっとドキドキしたのは内緒だ。
「そんなわけあるか!!初対面だぞ?!いいから、新矢、手離せよ。」
「やだ。」
コイツ…!
「離せって言ってるだろみゆ!!!」
僕が新矢を下の名前で呼ぶとガバッと顔を上げた。
「先輩!あんまり下の名前で呼ばないでくれます…?あと、オレ先輩に好きって言ったんですけど、先輩は言ってくれないんですか?」
「はぁ?!なんでだよ!!言わねぇよ!!アホか!」
新矢は少しシュンとした顔をした。元から垂れた目と眉がさらに下がる。
「わかった。じゃあ、 今は いいです。」
今はってどう言うことだよ!!
「でも、オレ本当に先輩のこと好きだよ。先輩、今からキスするけど、本気で嫌だったらオレを殺してでも逃げて。」
そう言って新矢は僕の腕を離して僕の顔の横に手をついた。
新矢の中世的な丸みを帯びた目が僕を捉えてギラギラ光っている。
僕は動けなかった。
コイツからのキスを期待したからなのか、コイツの目にビビったからなのかはわからない。
新矢の顔が近づいてくる。
僕はキュッと目をつぶった。
数秒後期待した通りの感触が唇に訪れた。
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