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斗真さんの案内で入ったお店は、黒崎家のお抱え店らしい。高級そうな日本食レストラン。奥の部屋、黒崎家専用VIPルームに通される。
黒崎さんにエスコートされて高級そうな椅子にそうっと座った。
壁には見事な水墨画が飾られており、飾られている生け花も美しい。
「アキラ様、本日はお越しいただき有難う御座います」
「ああ。いつも急で悪いな」
「滅相もございません!アキラ様の来店を心よりお待ちしておりました。本日はどのようにいたしましょう?」
支配人さんだろう、年配の男性が入ってきて、黒崎さんに挨拶する。
人の良さそうな穏やかな笑みとピシッと着られた制服、グレーの髪は綺麗になでつけられており、彼がこの店の高級感を表しているように思えた。
「ユキ、食べたいものあるか?」
黒崎さんに聞かれて考えるが、よくわからない。
食事なんてとりあえず何か口にすれば死なないだろう程度のものだったから、食べたいものと聞かれても困る。
「・・・うーん、わかんない」
「まだあんまり食べれないか?胃に優しいものにするか?」
「あんまり食べれないと思う・・・黒崎さん決めて?」
「ユキには胃に優しく栄養のあるものにしろ。量は少なめでいい。俺と斗真のはいつもので」
「かしこまりました。少々お待ちくださいませ」
黒崎さんが指示を出すと、また深々と礼をして支配人さん奥へと消えていった。
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