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* Sweet.1 *
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染められていない髪は長めだけれど、不潔感は一切なく、目や鼻の1つ1つのパーツがいいだけに、茅野の生まれつきの魅力をよく引き立たせている。
夕里はといえば顔が小さく、生まれたときからくっきりついた二重のおかげで、「女の子みたい」と言われて育った。
自他ともに認めるミーハーで、流行りのスイーツから服装まで新しいものに何でも飛びついてしまう質だ。
「甘いもの好きなんだ?」
「見れば分かるだろ」
「素っ気ないな。もっとコミュニケーション取ろうよ、夕里くん?」
茅野は栄養バランスと彩りが完璧なお弁当箱のおかずをつつきながら、夕里をいじる。
意趣返しとばかりに、夕里のほうも女子力溢れるお弁当について茶化そうとする。
「茅野はそれ……彼女につくってもらってんの? あーあ、羨ましい。茅野と釣り合うレベルの彼女って、この学校にいるの? 他校の子だったり?」
教室の女子からの刺すような視線を一手に受けているのは分かっていたけれど、余裕そうな表情が端から崩れていったので、夕里はほくそ笑む。
「舜は今誰とも付き合ってないだろ? 告られるの待ってるタイプだもんな」
寺沢は夕里をだしにして、逆に女子人気を獲得しようとしている。
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