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* Sweet.3 *
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夕里も午前中に購買で買ってきた、メロンパンの袋を開けようとする。
「こら。甘いものばっかり食べるなよ」
後ろからひょいとメロンパンを没収されて、夕里の目の前にはタータンチェックのお弁当袋が置かれた。
「え……俺のメロンパンは?」
「夕里はしばらく甘いもの禁止だから」
隣にはくまのアップリケが縫いつけられている、何だかどこかで見たことのあるお弁当袋がいつの間にかそこにあった。
「ゆうちゃんに愛妻弁当つくってあげたの? やるじゃん、舜」
ひゅう、と寺沢はペアになっているお弁当を見て、2人をからかう。
メロンパンはどこかへ消滅したし、代わりにお弁当箱が急に現れるし、顔を合わせたくないやつがすぐ隣にいるしで。
「か、か……茅野っ!? な……何でここに!?」
「何でって。夕里が偏食しないように見張りに」
さも平然と言ってのける茅野に、夕里はだらだらと冷や汗を流している。
椅子から転げ落ちそうな勢いで動揺する夕里に、「どうしたの」と寺沢の気遣い半分、興味半分の声が振ってくる。
「な、な、何でもないけどー……? というか、偏食してないし。10日ぶりのメロンパンだぞ」
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