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* Sweet.4 *
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「昨日は結構食べられたからご褒美にさつまいもの甘露煮を入れる……俺は犬かよ」
本人不在のなか、1人突っ込みを入れながら全て読んでしまった。
これはもしかしなくても本人には見られたくないやつだよなぁ、と少々の罪悪感を抱きつつ、ノートを元通りに戻した。
あれは好き、これは嫌いと何気なく我が儘を言っていたのに、それをいちいち真摯に受け止めている茅野に申し訳なさを感じる。
──というか、俺のことめちゃくちゃ考えてくれてるじゃん……。
普通の友達にここまでしないよな。
普通の友達にキスなんてしないよな。
もやもやしていた気持ちが確信に変わると、もうどうにも止められなかった。
どっどっと早くなる心音に噛み合うように、階段を踏む音が外から聞こえてきた。
「……兄弟いるんだけど」
「……いいじゃん。舜君の部屋行きたい」
はち会わせたら微妙な空気になるな。
意外にも頭は冷静だった。
とはいえ隠れられるような場所もなかったので、気づかない振りをしながら舞にせがまれて一緒に本を読んでいた。
外の階段へ繋がる扉を開けたのは結愛だった。
「何で夕里君がいるの」と言いたげな表情で佇んでいた。
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