アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
* Sweet.4 *
-
意識するともやもやはむずむずに変わって、好きな人がすぐ隣にいるのに急に落ち着かない。
「1回キスしとく?」
「な、な……何言ってんの。いちいち宣言しなくていい……ん、んん、ふ、あぁ……」
ファーストキスを奪ったときのように、1回程度では止まるなんてさらさらなくて。
同意を求める曖昧な問いかけも、それに対する抵抗も一切意味をなさなかった。
口内を好き勝手に舐めまわされた後、もう嫌みの1つも飛ばせないくらい息は絶え絶えだった。
「クリスマスなんだし、せっかくだからデートしよっか。ケーキでも食べに」
「腰はもういいの?」
「……夕里のほうこそ、俺のより酷くなるかもね」
キスというハードルを越えたばかりで精一杯の夕里には、茅野の言葉の真意は伝わらなかった。
予約が必須な人気店のケーキはことごとく売り切れで、コンビニのスイーツも全滅。
クリスマスなんて一歩出遅れれば、甘いものが近場から消滅する最悪のイベントだ。
「まあ……明日には元通りにになってるだろうし。落ち込むなよ」
「落ち込んでない! 1日くらい甘いもの食べられなくても平気だし……」
最後に行ったお店はついさっき最後のホールケーキが売り切れたとかで、結局何も買えずに茅野の家へ帰ることになった。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
107 / 255