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* Sweet.5 *
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むすっと膨れた夕里の頬を、茅野が手の甲でうりうりと押しつけるように撫でた。
乾燥していてひんやりした手に驚いて、夕里は肩をびくりとさせた後、顔を背ける。
きゅんきゅんし返すつもりが、いつものペースにのせられてドキドキさせられてばかりだ。
「次行くぞ、次」と夕里が仕切り直すと、茅野は「はいはい」と嬉しげに溢して隣にぴたりとくっつく。
言葉ではからかわれてばかりだけれど、こういう迷いのない行動力は好きだったりする。
香ばしいキャラメル味のついた羽が見事なクレープ、ふわふわのフロマージュをのせたタピオカドリンク、その他いろいろな甘いものを梯子する。
茅野は途中でギブアップして、夕里の分から一口だけを少しずつもらっていた。
「甘いもの食べてるときが1番幸せそうな顔してるね」
「んー……幸せ……。甘いものに囲まれて生活したいぃ……。チョコレート風呂とかさ、ロマンあるよな」
目を輝かせて語る夕里に、茅野は困った顔を見せる。
唇にちょこんとついているクリームで出来た白髭を、くすくすと笑いながら茅野は夕里に気付かれないうちにこっそりと写真に収めた。
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