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* Sweet.7 *
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手料理を食べられるのは嬉しいけれど、かやのやのお惣菜を買う機会がぐんと減ったのは少し寂しくもある。
それでも、たまに夕里がふと「かやのやの惣菜が食べたい」と言うと、家族もそれに賛同してくれる。
美味しい、と家族が惣菜の味を褒めてくれると、夕里自身も誇らしい気持ちになるのだ。
「でも、あの件で夕里のお母さんに嫌われたかも。夕里と千里君を引き離すみたいなこと言ったし」
「や、全然そんなことない。また茅野君呼んできてねー、って言ってたぞ。家でも外食でもいいって。どっちがいい?」
「茅野君って格好いい」が絵里の最近の口癖だ。同年代の男性は頼りない、と仕事の愚痴をお酒の入った絵里が時々溢しているのを聞いたことはあるが、聞き流しているだけで同意したことはない。
頭の回転は速いほうだと思っているし、膨大な量の仕事を次々と任されても家に持ち帰る姿は見たことがない。
絵里は「仕事の出来る女性」だと父親も昔から尊敬していた。
同年代の男性、ましてや年下の男性にずばっと物を言われた経験がなく、男気のある茅野に感激していた。
──フリルエプロンとか若く見せようとするメイクは、正直勘弁して欲しいところだけど……。
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