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* Sweet.7 *
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「ううぅ……疲れたぁ。冬休みの宿題片したばっかりなのに、課題多過ぎ……」
ふわぁ、と欠伸をして夕里はベッドサイドのアナログ時計を確認する。
そろそろ日付が変わりそうだったので、参考書のページがキリのいいところまで進めてから、今日の分を終える。
1つ上の学年は一般入試の真っ最中で、登校は任意だ。
夕里の通う学校はそれなりに偏差値の高い進学校で、すでに来年の受験生を対象に、傾向と対策を含んだ課題を与えている。
夕里が目指している大学も上位の難関校にランク分けされており、毎年全国から受験生が集まるのだ。
まだまだ順位としては低いほうの夕里は、まず基礎の抜けているところを徹底的に頭に落とし込んでいる途中だ。
飲み終わって空になったマグを片手に、夕里はリビングまで降りていく。
休憩中に手持ち無沙汰になってつい手を伸ばさないように、リビングのテーブルに置き去りにしていたスマートフォンを回収して再び上の階へ戻った。
──千里、まだ起きてんの。
薄く開いた千里の部屋の扉から、白い光が漏れている。
そっと隙間から覗くと、ベッドにこんもりと山をつくっているのが見えた。
「千里。起きてんの? おーい……」
すー、と可愛らしい寝息を立てながら、千里は夢の中にいる。
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