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* Sweet.7 *
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張りきる母親に対して、本気でやきもちを妬くくらい、夕里はライバル視していた。
恥じらう乙女のようにぽっと頬を染める絵里に不満げな顔を晒すと、多分、今の自分と同じような表情を返された。
「夕里のお母さん、綺麗だから羨ましいよ」
「……本当に思ってる?」
訝しげに聞き返した後に、絵里に頭を叩かれてしまった。
端から見れば軽く小突かれた程度なんだろうけれど、じわじわと後から効いてきて、夕里は頭を抱えて不服ながらも一応は謝った。
「茅野君は優しいのねぇ……これからも、うちの夕里をお願いねっ。またいつでも泊まりに来ていいから!」
「ありがとうございます。直美……うちの母さんは可愛い盛りのちび達に夢中だし。またお世話になります」
「ええ……! 茅野君のことは本当の息子のように思っているの。遠慮なんてしなくていいからねっ」
「は……恥ずかしいから、やめろってば!」
聞くに堪えなくなって、夕里は2人の間に割って入る。
「何よー」とぶつぶつ垂れる絵里に投げやりに「行ってきます!」と告げて、茅野と歩き出す。
「……別に、毎日迎えに来なくていーよ。茅野が家出る時間早くなるし、定期だって使えないだろ」
「何でそんなにツンツンしてんの。さっきは熱烈に抱き締めてくれたのに。もしかして嫉妬した?」
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