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* Sweet.7 *
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想い続けていた時間と気持ちは、今放った言葉だけではないと思う。
──好きだったんだよ……か。
過去形の言葉が、頭の中で繰り返される。
その重みのある告白に、夕里は驚いて喚かなかった。
夕里に答えを言うように強要せずに、千里は茅野に涙ぐんだ声で、それでも強く言う。
「舜君のこと、全部認めた訳じゃないからな」
「今すぐ夕里と千里君のご両親に話そうとは考えてない。ゆっくり、時間をかけて関係をつくっていくつもり」
「兄貴も舜君といるときは大好きオーラ控えろよ」
「……へっ?」
聞き慣れない言葉、というよりも初耳である単語に、夕里は目をぱちくりとさせる。
それでも理解出来る範囲の言葉だったので、夕里はすぐに耳まで真っ赤にさせた。
「舜君絡みだとそんな顔するもんな……俺のときは全然、見せないのに」
「お、オーラとか! 出してない!」
「そんなんじゃ先が不安だよ。母さん、観察眼鋭いんだから。まあ、今は舜君に夢中だから、兄貴が下手してもそうそう分かんないかもだけど」
その舜君が兄貴のこともらいたいって言うんなら、意外と簡単にいくんじゃない、と千里は楽観的に言う。
夕里は簡単に否定したりしない。千里なりに茅野を認めてくれたからだと、信じているから。
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