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スイーツモンスター
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夕里達がとびきり甘い時間を過ごしていた間、九重一家はバレンタイン限定のビュッフェに出掛けていた。
茅野と過ごしたいがために、断腸の思いで断ったのだ。
身長をゆうに越すチョコレートファウンテン、映えるルビーチョコレートの写真が届き始めて、夕里は悔しそうに唸った。
「なーに見てんの?」
「……目の保養になるやつ」
恋人がすぐ側にいるのにそっちのけで、スイーツに執心する夕里に茅野は不満げだ。
嫉妬する様子が可愛くて、ついつい調子にのってしまう。
被ったシーツの中で、いちゃいちゃしていると、スマートフォンが震えた。夕里のものだ。
「え、えっ? うそ……うそ!?」
茅野が「なになに?」と画面を覗き込む。
絵里がスイーツビュッフェのペアチケットを、アンケート抽選で当てたらしい。
夕里に譲るというので、迷わずに「茅野と行く」と返信した。
これですっかり借りを返した気分だ。
「よかったぁ……茅野に甘いものお返し出来る」
「それ反則じゃない?」
「俺とデート出来るからいいじゃん」
大きく出た夕里の発言に、茅野は「まあ、いいか」と幸せそうに呟いた。
fin.
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