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始まり
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キャノンデールを描き終ってから、俺は自転車を描かなくなった。
主テーマは主に峰が山。
日光の山並みを描くこともある。
美大に行くことになるだろう。
でも、どこにしよう。
キャンバスをつぶしながら漠然と考えていたとき、カチリと音がした。
入り口のところに二人いた。
鍵、された。
顔、だけ、知ってる。
手嶋といる俺を、なんかしつこくみてた…
よお。
主将と別れたんだってな。
寂しいだろお。
後ろとか。
俺らが忘れさせてやるよー。
口々にいいながら、足早に歩み寄ってきて、気づくともう、羽交い締めで。
イーゼル、倒れて、俺の絵、制服…
ガシャアアアンと
廊下側の窓ガラス叩き割って飛び込んできたのは今泉で、長身つり目の、しかも大激怒してる現主将前にして、おっ立ててられるほどの悪でなく、二人は蹴散らされた豚みたいに逃げ散っていった。
今泉!
今泉!
怪我はないかと言いたいのに、重い口が続かない。
大丈夫です。
制服で腕巻いてたし。
青八木さんこそ大丈夫で
すかと、続く前に、俺は後輩の唇を奪っていた。
キスされている瞳が問う。
青八木さん…?
煽るようにキスを続ける。
おまえの
想いを
俺
知ってて
一度もちゃんと与えてこなかったから…
のしかかるようにキスを続ける。
戸惑いながら、受け止める今泉に、今、
着火した。
理解したのだ。
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