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「ちょっとコンビニ行ってくる。」
「あ、うん。気をつけてね。」
俺は脱ぎ散らかしてある服を着て部屋から出た。
バタン
つまんねえな本当。
もっとこう必死になってでも手に入れたいって思う奴に出会いたい。そいつが誰と結ばれていてもどんな手でも使って俺の方を振り向かせるのに、な。
まあ、そんな奴いないだろうしいたことないけど。
俺はコンビニに入る。
「いらっしゃいませー」
コンビニの店員が笑顔で挨拶をしてきた。
別に無理してまでこっちに気を使って笑わなくてもいいのに。可哀想な奴。
長居してても良い気はしないので俺は足早に歩きパンを掴んだ。
「あああすみません!」
取ろうとした瞬間にぶつかってしまった。
「いやこっちがすみませ...」
目が合った。
何故だろう。
息をするのも苦しい。
瞬きするのを惜しいと感じてしまう。
離れたくないと思う。
こいつを手に入れたいと思った。
「.........」
「.........」
「..........あ、すみません、ほんと、あ、のじゃあ」
「ちょ!まって!」
そいつは俺から逃げるように店を出ていった。
あの感覚を忘れられない。
音や光が消えていく。
感じるのはただ目の前にいるあいつの
汗。
息遣い。
震える手。
欲情した目。
今にも襲いそうになるほどの匂い。
またどこかで会えるだろうか。
いや、会えるだろう。
だってこれは
突然であり偶然であり必然なのだから。
嗚呼。次君に会うのが楽しみで仕方がないよ。
その時は覚悟しておいてね?
絶対に君を手に入れてみせる。
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