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2.よかった
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桜が綺麗に咲いてるよ。僕が最後に見る景色はきっとこの桜の咲く病院なんだろうな…。もう、ペンを握るのも辛い。ねぇ、怖い。死にたくないよ。君ともっと一緒に生きたかった。もっといろんなところに行っていろんなものを見てみたかった。ほんとは、君に会えて思い残すことは無いって書きたかったんだけど、そんなこと書けないや。でも、ほんとにね優風君と会えて、良かったってそう思うよ。優風君と会えたから僕は小さな世界でも、いろんなことを知れた。愛も嫉妬も悲しみも苦しみも悔しさも楽しさも、喜びも。
人は死んだ後も耳だけは少しだけの間、聞こえてるんだって。だから、優風君が僕に愛してるって言ってくれたことを知ってるよ。僕だって優風君を愛してる。きっと誰にも負けないくらいに。
大好きだよ。愛してる。お願い幸せになって。僕の分も。僕が選んだんだもの。きっといい人が見つかるよ。もし、死んで星になっても、来世に行っても優風君の幸せを願ってる。
夕伽 敬具
ーーーーーー
なんで、俺が愛してるって言ったこと知ってるんだよ。俺はお前を少しでも幸せにできたのか?なあ、答えてくれ…。ボロボロと泣く俺をお前は、嬉しそうに慰めるんだろ?僕のために泣いてくれてるって嬉しそうに。そんなの、悲しいに決まってるだろ。悔しいよ。もっとたくさんのお前を知りたかった。
愛してるよ。なぁ、俺の心配なんてしてないでお前こそ幸せになれよ。暗くなった空を見てお前がそこに居るかもしれないと思えるから。俺は大丈夫。きっとお前の分までいろんな世界を見てこよう。そしたら、また会ったときにたくさん話してやる。色んな所の、いろんなことを。
ずっと、忘れないよ。
きっと
「「ずっと、あいしてる。」」
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