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来ないかもしれない。
だいぶ長いこと、ベッドの上で待って、そう思った時だった。
「エリック様、ルナ様をお連れしました。」
内線からディランの声がして、慌てて起き上がる。
「入れ。」
ベッドではなく、椅子に腰掛けてからそう言う。
そっと開かれたドアから、ルナがゆっくり入ってくる。
その表情には緊張が見て取れた。
「……ソファにでも座れ。」
「……はい…」
扉が閉まれば、完全に二人きり。
中から呼び鈴を鳴らさなければ、音すら外に漏れないし、人も入ってこない。
「何か飲むか。」
「いえ……」
「……では、本でも読むか。」
「……いえ…」
俺も、緊張しているらしい。
沈黙が嫌で、なにか話題を、と無理に話しかけている。
自ら誘っておきながら、どうにもルナに手を伸ばせない。
今回は、同意の上なのだ。
前とは違う。
愛、とまでは言わないが、愛しさは感じている。
目を伏せ、黙り込んでいるルナの手を、そっと握る。
「……嫌なら、抱き合って寝るだけでいい。」
そう言うと、ルナがそっと手を握り返してきた。
「嫌では、無いのです……だから、ここに来ました。」
耳まで真っ赤になり、それでもはっきりと伝えてくれるルナ。
ああ、可愛いな。
「……ルナ。」
名前を呼ぶ。
こちらを向いたルナの頬に、優しく手を添える。
俺の手が触れただけで、ピクリと震えるルナ。
ウブな反応に、ドキリとした。
頬にあった手を顎の下に持ってきて、そっと持ち上げる。
ルナが目を伏せ、短く息を吐いた。
柔らかく触れた、唇。
一瞬だけなのに、気持ちが昂って、ドクン、ドクン、と心臓が跳ねる。
ルナと目が合う。
エメラルドの瞳が、俺を見つめて、それから瞼が閉じる。
それを合図に、再び唇を重ねた。
何度も、何度も、角度を変えて、啄むように。
息をするのが下手なのか、だんだんと呼吸が乱れるルナ。
その反応に昂り、唇の合間から舌を差し込む。
「ふっ、ん……」
漏れた声は甘くて、もっとその声が聞きたくて、ルナの舌をすくい上げるように絡めた。
「ん、っ……んふ、ぅ……」
時折、握っていた手に、キュッ、と力が入る。
だんだん深くなる口づけに、くちゅくちゅと唾液が音を立てる。
少しでも唇を離すのが惜しくて、息継ぎの暇すら焦れったい。
ルナの唇の端から零れてきた唾液を、舌ですくい上げてそれをまた絡め、唇を食み、歯列をなぞる。
どのくらいそうしていたのか、1度離してベッドに、と思い、やっと唇を離す。
はぁ、はぁ、と呼吸を乱すルナ。
その瞳は潤み、頬は紅潮して、唇は濡れている。
端的に言えば、色っぽく、男を誘う顔だ。
ルナのドレスに手をかける。
ルナは顔を伏せるだけで、抵抗は一切しなかった。
ドレスの下は真っ白なフリルタイプのランジェリー。
それを見て、ゴクリと唾を飲んだ。
あまりに、美しい。
白い肌に白いランジェリー。
とても男とは思えない、美しく、滑らかできめ細やかな素肌と、それがよく合っている。
ドレスを脱がしきって、恥ずかしそうにするルナを優しく抱き上げた。
「……嫌になったら、すぐに言え。」
腕の中で、コクリと頷いたルナを、そっとベッドにおろした。
今夜は、まだ長い。
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