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「あ……あぅ……あぁ……」
「ルナ?」
「ぁ……えりっく……」
フラ、と手を伸ばすルナ。
しかしその瞳は、俺を見ていない。
俺を呼んでいない。
わかる。
この『エリック』は、俺ではない。
そこでふと、思い出した。
ルナが東の塔で泣いていた時も、『エリック』を呼んでいた。
一体、誰なのだ。
こいつの心にこれほど留まり、縋らせる『エリック』は。
「ん……えりっく……えりっく……」
舌足らずな声で、『エリック』を呼び、俺の体に縋る。
今、ルナの心を占めているのは、『誰』だ。
「すき……」
ルナがそう呟いた瞬間、プツリと何かが切れた。
「あ"あぁぁぁっ!!!」
引き抜いたペニスを、一気に奥まで入れた。
「あっ、や、あぁぁぁぁ!!!」
それを繰り返し、先程までの甘い快感とは違い、暴力的なまでの快感をルナに与える。
「あっ、あ、あぁぁっ!あ"、あ"ぁぁぁっ!」
「……俺を見ろ。」
「あう、うぁぁぁっ!ん、んぁぁっ!!」
「俺を見ろ。」
「あ、あっ、あぁっ!ひ、あぁぁっ!」
「お前は、俺のものだ。俺の!!側室だ!!!」
びくんっ!と腰を跳ねさせ、ルナがまた中で達する。
それでもピストンを続けると、すぐに3度目の中での絶頂を迎えた。
「あ……あー……あぁぅ……」
2度射精したあとの3度のドライオーガズムで、ルナはほとんど意識を飛ばしていた。
それでもなお、俺は止まることが出来ず、ルナに4度目のドライオーガズムを迎えさせ、そこでやっと射精した。
ハッとしたときには、ルナの腹はビシャビシャに濡れていて、意識を飛ばした後に漏らしたらしいことを理解した。
ピク、ピク、と震えるだけのルナに、慌てる。
「ルナ、ルナ?」
ぺちぺちと頬を叩くも、ルナの反応はない。
息はきちんとしているが、目は虚ろで、無理をさせたのは間違いなかった。
「……すまない、ルナ。」
そっと口付けて、頭を撫でてやると、僅かに空いていた目が閉じた。
それからすぐにディランを呼び、ルナの体を清めてもらった。
俺は、触ったらまた、どうにかなりそうだと思ったのだ。
心配そうなディランを退室させて、ルナの隣に寝転がる。
ルナが呼んだ、『エリック』は、誰なのか。
それが気になって仕方がない。
ルナが心の底から求めているに違いないのだ。
泣いていた時も、今回も、ルナが呼んだのは『彼』だった。
王で、夫の俺ではなく、『彼』だった。
ルナがよく会う友人というのが、『エリック』なのか。
でも、その友人のことはアデルバートと呼んでいたと聞いている。
では、『エリック』とは、誰なのだ。
悶々と考えたところで、ふと思った。
俺はなぜ、こんなにもそれを気にしているのだろう。
誰だって、よかったのではないか?
それなのに今は、とても気になって仕方ない。
俺以外を縋ることに、イラついた。
こいつは俺のものだ、とそう思った。
それは、紛れもなく、独占欲だった。
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