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epilogue
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「まったく。泣き虫なのは昔から変わらないな。」
「うっせ。あん時は…痛くても泣かないお前の代わりに泣いてやってたんだよ…っ」
「ははっ!なんだそれ、うそつき。強がり。意地っ張り。
…じゃあ今はなんで泣いてるんだよ?」
「それは…っ、お前にまた会えた嬉しさと…驚き、とか、その……っ、い、色々だよ!…お前だって人間なんだからわかんだろ!察しろよ…。」
「…うん。そうだね、もうわかる。
メノウの話す言葉の意味も、メノウの嬉しい、楽しい、悲しい、辛い、色んな感情を、僕もわかってあげられるようになった。メノウと同じ人間になって、もう一度会えてよかった。」
僕ら2人以外誰もいない公園に、
メノウの子供みたいな泣き声が響く。
気付けば渋滞もピークを越えて
スムーズに車は走りゆく。
「あんまり泣くな、バカ。…ほら、そろそろ帰らないと
メノウは明日も仕事でしょ?」
「…そう、だけど……っ。」
「…ゆか先生と幸せになれよ。」
小さく頷くメノウ。
やっぱりメノウは泣き虫だ。
今回も、最後は真っ赤な顔して顔を歪めて。
「ゆか先生ばっかりになって、ゆりえ放っとくんじゃないぞ。」
「こら、人のかーちゃん呼び捨てすんな。」
あ、ちょっと笑ってくれた。
その顔が、メノウには一番似合うよ。
あったかくて心地よくて、
宇宙で一番格好いいメノウの笑顔。
「ごめんごめん。
…ねぇ、メノウ。」
「…なんだよ。」
「3年間、メノウのそばに居させてくれてありがとう。」
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