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プロローグ 2
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それから僕の容姿。こちらは今現在苦労している。ほんの数時間前までまとわりつかれて大変だった。各分野で世界的権威とか言われている大センセーがストーカーかっていうの。
日本人の父と北欧貴族の令嬢を母に持つ僕は見事に女顔、母親似だ。多少、顔の凹凸がなだらかなのが父親に似たのか。
どうせなら180cmを超えるその身長が似たかったですよ。お父さん。
僕の摂取する栄養はほとんどが脳へいくようで悲しいかな162cmの身長はここ一年変わっていない。
『はぁ』溜息をついて機内持ち込みのリュックを取り上げた。
その時耳をつんざく爆発音と激しい揺れに襲われ、僕は咄嗟に手にしていたリュックを背負った。
『爆弾テロか?』
ゾッとする考えが頭を過る。
“パシュッ”という耳慣れない破裂音とそれにつづく“ピシッ、ピシュピシュッ”という不吉な音に振り返るとファーストクラスと後部との境に亀裂が床から天井へ、そして天井を這うように走って反対側の床に向かっている。
『折れる!』それからは一瞬だった。
先にコックピット側が一気に脱落しシートベルトをしていなかった僕は外に放り出された。
高度12000mから落下していく。
『さすがの最新鋭機も爆発には耐えられないよな。』『やっぱりエジプトに行ったほうがよかったよな。』意識が薄れていく。
『死ぬんだ。』
そしてブラックアウトした。
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